~目とまぶたのアレルギー性疾患を専門的に治療します~
担当医:
水野泰子 医師
担当医:
長谷川亜里 医師
人の体には、異物の侵入を排除しようとする「免疫」という機能があります。この免疫が、本来無害なはずの花粉などに反応して、体を傷つけることを“アレルギー反応”といいます。
生活環境の変化で花粉症やペット・ダニのアレルギーなどでお悩みの方が増えています。 アレルギー性結膜疾患は、かゆみ、痛み、目がゴロゴロするといった異物感、めやに、涙、充血など、多様な自覚症状を示すことがありますが、軽い症状であることがほとんどです。しかし、だるさ、憂鬱、やる気が出ない、外出がおっくうになる、など日々の生活に大きな影響が出る可能性もあります。
当院では、原因となっているアレルゲンを特定する検査を行って、適切なセルフケアの方法を知っていただくとともに、患者様それぞれの症状にあわせた治療を行っています。
当院の医師は全員角膜の専門医です。他の医師もアレルギーの診療をいたしますので、ご都合のいい日にご予約ください。
アレルギー性結膜疾患とは以下の4種類に分けられます
- アレルギー性結膜炎
- 季節性アレルギー性結膜炎(花粉症)
当院では舌下免疫療法(ぜっかめんえきりょうほう)の相談を受け付けています。
舌下免疫療法とは、アレルゲンエキスを舌の下(裏側)に投与する新しいアレルゲン免疫療法のことで、原因となるアレルゲン(抗原)を低濃度から投与し始め、徐々に増量していきます。
毎日投与することで、アレルゲンに対する過敏性を減少することができます。
>> アレルゲン情報サイト – トリーさんのアレルゲン免疫療法ナビ - 通年性アレルギー性結膜炎
アレルギー性結膜炎は、適切な点眼や内服などの治療を行うこと、と同時に、抗原がはっきりしている場合は、抗原除去(セルフケア)を行うことで症状は軽快します。
- 季節性アレルギー性結膜炎(花粉症)
- アトピー性角結膜炎
アトピー性皮膚炎のある方のアトピー性角結膜炎は、慢性疾患となることが多いので、適切なセルフケアを知っておくことが重要です。 - 春季カタル
春季カタル、アトピー性角結膜炎、巨大乳頭結膜炎は上まぶたの裏側に大きな乳頭(隆起)ができ、重症化することがあります(写真)。
重症な春季カタルでは、手術などの治療が必要となることもありますが、通院を続けて適切な点眼治療を行うことで症状のコントロールが可能なケースがほとんどです。 - 巨大乳頭結膜炎
巨大乳頭結膜炎は、コンタクトレンズなどの刺激で生じる場合があります。コンタクトレンズを使われている方は、使用方法が適切かどうかを見直すことが必要です。
セルフケア
原因となるアレルゲンに応じたセルフケアがあります。原因となりうるアレルゲンの検査をご希望の方は、ご相談ください。
検査
アレルギーの重症度や、現在アレルギー性の結膜炎が起こっているのかどうかを、涙液や血液の検査結果から総合的に判断します。
症状が強い方、少しでも薬物療法に頼らずに症状を軽くすることを望まれる方は、アレルゲンを特定する検査をおすすめします。
治療
- 点眼薬
- 抗アレルギー点眼薬
- ステロイド点眼薬
- 免疫抑制点眼薬
- 眼軟膏
- 内服薬
- 外科的治療
- 薬物治療では症状が改善しない重症な症例に対して、ステロイド結膜下注射、結膜乳頭切除、角膜プラーク切除などの外科的治療を行う場合があります。